「誰でもいい」では誰も来ない
街中を歩いていると、よく「フルタイム稼働OKなフリーター大歓迎!!」といった表記の周りに、「学生さんも主婦の方も大歓迎!」という求人広告を目にすることが多くあるかと思います。当然ですが、考えてみれば学生さんも主婦の方もフルタイムの稼働って、正直いって無理です。これでは、お店が一体どんな人材に働いてほしいのかイメージが湧きません。
求人広告に求められること
わざわざお金を払って求人広告を打つのだから、という気持ちは十分に理解できます。「本当に来てほしいのはフルで稼働可能なフリーターなのだが、今の状況的にも、学生さんや主婦の方でも、もし来てくれるのであれば…!」という思いがつい働いてしまい、あの情報もこの情報もと手を付けてしまうのだと思います。しかし全般の人をターゲットとしてのアプローチとなると、どうしても本当に来てほしいターゲットへの訴求が弱まってしまいます。その結果、その求人広告を見た人からしてみれば、「誰でも大丈夫なんだ」と捉えられてしまい、誰も来てくれません。一番来てほしいターゲット層に「自分が求められている」と感じてもらえるような表現が、求人広告に必須といえるでしょう。
求人広告のポイント
つまり、求人広告におけるポイントは、募集対象を広げることではなく、本当に必要とする人材に対象を絞り、そこへ響かせることです。この方法は初めて広告を打つ方などにとっては特に、勇気のいることではありますが、ぜひとも挑戦して頂きたい方法の1つです。

求人に必要な条件とは
最近では、学生や主婦、シニア、Wワークなど多様な働き手が増えてきました。彼らは、それぞれの時間やできる仕事など、それぞれ異なる制約を抱えてきていたりします。常々、「私でも本当に大丈夫だろうか?」という不安を抱きながら求人広告と向き合っているものです。
採用に結びつけるためのポイント
デカデカと「フルタイム稼働OKなフリーター大歓迎!!」と書いてある横に、たとえ、「学生さんも主婦の方も歓迎!」と申し訳程度に表記があったとしても、あなたは「ここだ!」という前向きな思いになりますでしょうか?
採用に結び付けるための大事なポイントとなるのが、そういった不安を解消し、「私でも大丈夫だ!」と背中を押してあげられるようなスタンスを作ってあげることです。
条件の設定や表現方法
ターゲットも絞れたことだし、これで安心だ!と安心しきってはいけません。
次の段階として、その絞ったターゲットに合わせた条件や表現方法の調整の実施を行います。たまに、募集と表記が異なるものを見かけることがあります。例えば、「学生募集中!」というメインの表記をしているのに、「15:00出勤可能な方!」というような条件だったり…。そこをピンポイントに探しているのであれば、それでいいのかもしれません。主に学業がメインの学生さんにとって、授業が行われるお昼の時間帯に出勤はなかなか厳しいといえます。絞ったターゲット層に響かせるには、それに見合った条件の設定が自ずと求められます。そうだからこそ自分に向いたものと認識するのです。
対録を絞るなら、その対象に合わせた表現に適した素材や写真をセットすることが必要です。
まとめ
ターゲットを絞るというセオリーが根づかないのは、ターゲットを絞るメリットを認識できている人が少ないからです。
本来、その役割を果たすべき求人広告営業担当者は、前代未聞の人手不足のなか、「もしも応募がこなかったら…」というリスクを想定し、これまで以上に過敏な状態となっています。ということもあり、対象を絞った求人広告設計には消極的になりがち。
最終的には、採用担当者自身が主体となり挑戦するしかないのです。